ダック(英名:Duck the Great Western Engine)は、イギリスの幼児向け絵本『汽車のえほん』、またその映像化作品『きかんしゃトーマス』に登場するタンク式蒸気機関車(タンク機関車)である。ボディの側面にある『GWR』のロゴの通り、グレート・ウェスタン鉄道出身という設定。
概要
ソドー島においてトップハム・ハット卿が管理するノース・ウェスタン鉄道の8号機。ターミナル駅の操車場で働いていたパーシーのキャパシティオーバーに対応するため、1955年に来島した。現在はそのターミナル駅(ティドマス)と島北西部の港(アールズバーグ・ウェスト)を結ぶ支線で働いている。
モデルとなった機体はグレート・ウェスタン鉄道の5700型蒸気機関車で、作中では数少ないパニアタンク式の蒸気機関車である。本名はモンタギュー(Montague)。アヒルのようによちよち走るという理由からダックというあだ名で呼ばれている。日本語版における一人称は「僕」。
性格
グレート・ウェスタン鉄道出身である事を誇りに思っており、仕事熱心で真面目な性格。本人曰く仕事のやり方には「グレート・ウェスタン流(The Great Western way)」と「ダメダメ流(The wrong way)」の2つがあるという。その事をよく口にするため、他の機関車から鬱陶しがられることもある。
基本的に貨車や客車の扱いは得意だが、いたずら貨車の悪ふざけに煩わされることもある。ただし度胸は据わっており、怠けたり反抗的な態度をとる機関車や貨車には一喝したり、いたずらを用いて仕返しを企てたりするなど、厳しくもお調子者な一面を持つ。
作品における出来事
ディーゼル機関車ディーゼルの来島時には、彼に「恥をかかせた」と逆恨みされ、蒸気機関車達やトップハム・ハット卿に「ダックが悪口を言った」と嘘の噂を吹き込まれた。機関庫において一時的に孤立したものの、誤解が解けたことにより再び迎えられた。以降は蒸気機関車の中でもディーゼル機関車を特に嫌っていたが、親切で礼儀正しいディーゼルのボコとは会話によって打ち解けた。
休止していたティドマスからアールズバーグ・ウェストまでの海辺の支線が旅客営業を再開してからは、そこでの運行が主となっている。客車のアリスやミラベルを引きながら、同じくグレート・ウェスタン鉄道出身の機関車オリバーと共に働いている。
運用
- アールズバーグ線での客車の牽引が主な仕事。
- 稀に本線で貨車の牽引を行う時もある。
- また、アールズデール鉄道から砂利の受け取りを請け負う事もある。
- 時々、精錬所での仕事も請け負っている。
TV版での扱い
第2期から第7期までは準レギュラーとして頻繁に登場していた。第8期から第11期までは登場キャラクターの再編成のため1度も登場しなかったが、第12期で再登場した。この時は模型とCGの合成処理の都合上、顔の大きさが場面によってまちまちになっていた。
フルCGシリーズでは第17期で再登場。主役エピソードやグレート・ウェスタン鉄道での回想シーンの制作も重ねられることとなった。出身が同じであるスリップコーチという客車も登場し、原作絵本でのアリスとミラベルに代わり主に牽引している。
声優
- 英米版 - スティーブ・キンマン(第17期 - 第23期)
- 日本版 - 塩屋浩三(第2期 - 第7期)→鈴木清信(第12期 - 長編第17作)
脚注




